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漢方のEBMなんて変

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EBMという言葉をご存知ですか?

EBM(Evidence-based medicine)とは科学的根拠に基づく医療のことで、誰彼構わず安定した医療的な成果を上げるために必要な考え方です。

もっとも、この時代ならこうした考えは医療に当然必要ですよね。

そこで気になるのは漢方におけるEBMのお話です。

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先日、文藝春秋という雑誌で『西洋医学が認めた漢方薬 全リスト』という内容の記事がありました。

 

「何だかあやふやでわからない東洋医学からではなく、科学的、客観的データに基づいた西洋医学が認めた漢方薬」ということでしょうから、何か信頼性があって効きそうな響きですよね。

 

しかし実はこれ本末転倒な話なんです。こうした考えに基づいた服用は「有害になってしまうことすらある」といえます。

 

そもそも東洋医学は「体質を陰と陽の二分類にわけ、その陰陽の定義を他の二分類に変えていきながら、体内の状況を類推していく」という考え方の医学です。

 

この考えでは、その人の体質、病気の進行度、季節の影響など様々な要因が絡み合い、同じ病気でも一人一人状況が違うので、使う漢方薬も異なるのが当然なのです。これを同病異治(どうびょういち)といいます。漢方薬の場合この考えが基本です。

 

昔は今のように、パーキンソン病だ、高血圧だ、なんていう病名・症候名はほとんどなかったから当たり前ですよね。

 

一方、西洋医学での考え方は、「同じ病気に対し同じ薬物を使い、何パーセントの人に効いたか?」といった考え(疫学)に基づき、一定基準をクリアしたものが使われます。

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 もし、そうした考えで漢方薬を使ったらどうでしょう?

そもそも複数の人の同じ病名の治療に関し、「同じ薬を使う西洋医学」と「違う薬を使う東洋医学」では発想の出発点からして違うのですが…。

 

例えば、多くの病院では開腹手術をしたお年寄りに誰彼構わず「大建中湯」という漢方薬が使われています。

 

この大建中湯という処方を漢方的に正しく言えば、寒証(熱寒の寒、寒がり屋)で虚証(実虚の虚)で消化器の器質的異常があり(上焦中焦下焦の中焦)、体内水分が不足し(燥湿の)、体内に実際に冷え切っているところがある(風邪、火邪、暑邪、冷邪の冷邪)を示すときに使うものです。

 

ですから開腹手術をされたご老人で、もしも「入院期間が短いため体力低下が少なく、動脈硬化があって、高血圧で、かなりの暑がり屋さん」などといった場合は、虚の可能性は高いものの、冷邪もなく、寒証でもなさそうなので、大建中湯を使ったところで効果はありません。むしろ逆効果になる可能性すらあります。

 

でも、病院ではそういうところを無視して、開腹した老人には全て投与します。

以前、あるお医者さんから聞きましたが「みんなに与えるので効果があるのかないのか分からない…」と仰ってました。

 

「どういう症状に何人投与して、そのうち何%効いた」といった疫学的な概念(個人でなく集団を対象とした確率論的な考え)だけで投与の判断しているわけです。つまり先の「西洋医学が認めた・・」というのはそういうことなんです。

それは確率論なんです。患者個々の体質などの特異な状況を無視しているわけです。こうしてみれば「そういった観念から論じた漢方薬は全くもって信頼性がない」といってもよいでしょう。

 

これは大建中湯だけでなく、ほかの漢方薬にも同じ理屈があてはまります。

 

そうのようなわけで、もし漢方においてEBMを論じるなら、「疫学的な概念でなく、正しい漢方的な考証に基づいて調べるなりしないと意味はない」ということをハッキリと言っておきます。

 

漢方薬はあくまで個々の病状を配慮し、漢方的考察に基づいて使うときのみ、その効果を正当に発揮します。

 

 「餅は餅屋」ということですね。

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