今回はこのようなテーマでお話しします。
悪玉コレステロールといえば中高年の敵ですよね。
高血圧、動脈硬化、心臓病、脳血管障害など血管の血流異常を通じて健康寿命を損なうような病気を招きやすくなります。
コレステロールというと昔は総コレステロール値のみを見ていましたが、
コレステロールは大きさによって善悪が異なるためHDLとLDLという言い方で分けています。HはHighのHで高比重リポタンパクで、LはLowのLで低比重リポタンパクという意味です。密度(中身の充実具合)から高比重は小さく、低比重は大きくなります。
このコレステロールLとHという大きさの大小で働きがだいぶ違うんです・・・
まず大きい方LDLは、悪玉コレステロールといわれ、肝臓から体の隅々まで栄養となるコレステロールを運びます。なのでこの値が大きくなると末端までどんどん運ばれてしまうので供給過多になってしまうのです。その状態がずっと続くと中で日常的に詰まってしまい脂質異常や動脈硬化などのなります。
一方、HDLの方は善玉コレステロールといわれ、、本体は同じコレステロールですが、LDLとは逆に末端のコレステロールを肝臓に運んでくれる役割をします。だからHDLが多いと、血管をそうじしてきれいにしてくれます。動脈硬化の予防になるわけですね。
ここで疑問ですが高脂血症(脂質異常症)という用語とは血中のコレステロールの行きのもの(悪玉)か、帰りのもの(善玉)かわかりにくいですよね(笑)高脂血症という用語が脂質異常症に変わったのはそういう背景があるそうです。
悪玉コレステロール(LDL)は60~139㎎/dl、善玉コレステロール(HDL)
は、男30~80㎎/dl、女40~90㎎/dlが正常値といわれています。
臨床ではこれらのバランス比が大切といわれています。
トータルでの総コレステロール値が同じでも、HDLの多い方が良好というわけですね。
続く