いただいたお話から
「私の母は50歳になり、体の不調を訴えることが多くなりました。目眩がしたり疲れやすいといった症状は歳のせいだと、私の家族も本人も軽視していたと思います。しかし、更年期に入ってくると、今まで以上に体の異変に対策しなければ、もしもの時に備えることができません。
今年に入って、家族で外食をしていた時に、母がトイレに立った間に倒れてしまいました。見つけたのは赤の他人でしたが意識がなく、救急車を呼ぶ事態にまでなったのです。意識は救急車の中で戻りましたが、会話も上手くできず、しんどくて動けないと言うだけでした。倒れた時に強く頭を打ったので、大きな病院に搬送されて検査され、点滴を打たれました。
5時間ほどで退院しましたが、その際にお医者さんに言われたことがあります。更年期になってくると今まで以上に水分と栄養素、特に鉄分の摂取をしっかりするように言われました。今では家族全員で気を付けるようにしています。」
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ちょっと怖いお話ですよね・・。
お母様が急に倒れられて、検査したけど異常はなかった。それで更年期障害ということを言われたんでしょうね・・。今まで以上に水分と栄養素と鉄分の吸収を、といわれているので、軽い脳貧血発作だったんでしょうね。
急に立ち上がるなどちょっとした興奮により、脳に血が行きにくくなることで脳の活動が一時的に停止してしまったのでしょう。
更年期になると、自律神経が慢性的に興奮しているので血管も収縮しやすくなります。またさらに日ごろの栄養状態が悪いといわゆる血がドロドロとなり、血の巡りが悪くなってしまいます。
脳の重さは、体重のたったの5%にしかすぎませんが、必要な血液は全血液の30%もの量を必要とします。とっても働き者な器官なんですね。
そこで栄養状態の改善はもちろんですが、鉄剤についてお話ししますと。基本、病院でだされる保険認定の鉄剤は無機鉄というものです。つまり鉄が裸の状態なんです。これは胃の中で胃酸と反応しやすく、胃壁で活性酸素をたくさん生み出し、それが炎症を起こして胃壁を傷つけます。だから予防的に胃薬と一緒に飲むのです。
こんなことより、市販のヘム鉄などの有機鉄がお勧めです。これは鉄がヘムという物質に守られているので胃酸とは反応せず、胃壁に悪さをしません。このようなものを摂るようにしたいですよね。期間は半年くらいは飲みましょう。
それともう一つ、血液の成分以外にも現代医学では認知度の低い血の巡りについても十分注意する必要があります。
健康法の一つとして、寒がり屋さんは、桂枝茯苓丸。暑がり屋さんは 血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)あたりをたまに飲むことをおすすめします。
「血の滞りは万病の元」と思ってくださいね。